研究テーマ

1. 最先端素粒子・原子核物理学実験のための検出器・電子回路工学の研究

2. クォーク・グルーオン・プラズマの物性研究

研究内容

世界の素粒子・原子核物理学実験は、年々大規模化・複雑化の一途を辿っています。 その技術の中核となるのが高度電子回路技術と検出器工学です。 本研究室では、CERN(欧州合同原子核研究機構)にある現在世界最大の粒子加速器であるLHC(大型ハドロンコライダー)にある実験施設の一つ、 ALICE実験 で用いられる粒子飛跡測定装置の研究開発を行っています。

ALICE実験は、「高エネルギー原子核実験」です。ほぼ光の速さまで原子核を加速し正面衝突させることで、 超高エネルギー密度状態を達成し、クォーク・グルーオン・プラズマ(QGP)とよばれる新物質を実験室で生成します。 その温度は太陽中心部より桁違いに高いく、5兆度を超えます。これは現在人類が到達できる最高温度の物質です。 ごく初期の段階で我々の宇宙もQGP状態にあったと考えられており、QGPの性質の研究をすることは、宇宙とその根底にある物理法則の理解につながります。

この実験では、最大毎秒5万回の頻度でQGP生成をトライし、衝突から生成される粒子を3次元カメラのようにとらえる、衝突で何が起きたのかをコンピュータ上に再現します。 この検出器から生成されるデータは毎秒1テラバイトを超える膨大なもので、よく「ビッグデータ」の最たるものであるともいわれまるものです。 このデータを処理するために、本研究室では、カスタムLSI、FPGAやCPUを大規模に展開した新システムを構築することを考え、2020年の実験開始を目指して研究開発を行っています。

  

指導教員:大山健 教授