電気電子工学コースのスタッフ紹介

 電気電子工学コースで教えている先生を紹介します。 トンデモない先生ばかりです。驚かずに見て下さい。


田中 義人 /  Prof.  Dr. Yoshito Tanaka

教授・理学博士/新技術創成研究所所長

田中先生は、東京大学の博士課程在籍中、ニューヨークのブルックヘブン国立研究所というところで加速器を使って「クォーク物質」の研究を開拓しました。その後コンピューティング科学、とくに組み込み技術という、コンピュータを様々なモノに組み込む技術を研究してきました。それが、現在爆発的に広がりつつあるIoT(Internet of Things)につながっています。つまり IoT の創始者の一人というわけです。現在は自身が経営する石材会社のIT化などもすすめています。

専門: IoT・計測技術・コンピュータ科学・素粒子原子核物理学(研究活動の概略)
主な講義: デジタル回路設計I,II、電気電子工学演習、電気回路I
略歴: 松下電器(パナソニック)を退社し、東京大学大学院理学系研究科で博士取得、その後NiASへ。現在、新技術創成研究所(NiAS附置研究機関)所長。元NiAS理事・副学長。
趣味: 石材科学
関連リンク天山石材


松井 信正 / Prof. Dr. Nobumasa Matsui

教授・博士(工学) /工学部長、 新技術創成研究所電気電子情報部門長

松井先生は、コンピュータ・シミュレーションの専門家です。巨大で複雑な発電所などのプラントや広域電力系統を設計する際には、作ってみて失敗したでは許されません。従って、その機能、つまり、発電設備が壊れないか、発電した電気をきちんと末端まで安定して届けられるかなどを、前もって完全にコンピュータ・シミュレーションを行って確認することが重要です。特に、最近では、天候に左右される太陽光・風力などの発電所が増えてきたため、電力の安定化技術が注目されています。シミュレーションにより、どうしたら発電設備の無駄をなくす事ができるかまでわかってきます。三菱重工がこれまで製作したほとんどの発電プラントは松井先生のシミュレーションを基に設計が強化されたものです。現在はこの大学で、その技術を学生に教えながら、様々な企業を相手にコンサルティングも行っています。

専門: プラントエンジニアリング・数値シミュレーション・スマートグリッド(研究活動の概略)
主な講義: 送配電工学I,II、電気機器、制御工学
略歴: MHPSコントロールシステムズで発電所の設計に携わり、長崎大学にて博士を取得。退社後、NiASに。
趣味: バイク、スポーツ観戦(アメフト・バスケ)


大山 健 / Prof. Dr. Ken Oyama

教授・博士(理学) / 副学長、新技術創成研究所基礎科学部門長

大山先生は、ドイツに11年研究員として留学し、クォーク・グルーオン・プラズマと呼ばれる、宇宙初期に存在したといわれる究極の物質の探究を行ってきました。ジュネーブ近郊にあるCERNとよばれる研究所にてLHCという加速器を使って実験するというものです。これは高エネルギー物理学実験というもので、何百万もあるセンサーを駆使してデータを取得し、そのデータを解析することで極限物質の性質を探ります。しかし、その実現には恐ろしいほど多量なデータを処理するコンピュータ装置が必要です。大山先生はそのための新しい計算機システムをNIASで開発し、これからCERNでその威力を試そうとしています。

専門: 物理計測・高エネルギー物理学・IoT・ビッグデータ解析技術(研究活動の概略)
主な講義: 電磁気学I,II・電磁波工学
略歴: 東京大学大学院にて博士を取得後、ドイツ・ハイデルベルグ大学にて研究員を経てNiASに。現在ELCコース長。ITコンサルタント。
趣味: 自転車・バイク
関連リンク: ナショナルジオグラフィック「研究室に行ってみた: 第6回 5兆度!の宇宙が始まった頃を再現してみた」


清山 浩司 /  Prof. Dr. Koji Kiyoyama

教授・博士(工学)/工学研究科 電子情報学専攻主任

清山先生の研究は、電子回路と生体、究極的には人体との融合です。例えば、網膜の病気で失明して医学的な治療が出来ない難病の患者さんにデジカメ技術を応用した電子網膜(人工網膜)を眼球内に埋め込み疑似的に網膜機能を復元する研究を行っています。いわゆる「サイボーグ」です。人工網膜は患者さんの眼に埋め込んで物の認識が出来るレベルに到達していて、よりよく見えるための研究中です。この他、脳の機能を解明するために動物実験で使われる脳神経プローブ、てんかんの患者さんのてんかん部位を特定するために装着または脳に埋め込む脳波計など生体電気信号計測器の研究が進められています。

専門: 電子工学(集積回路・半導体)、医用電子工学(生体融和型電子システム)(研究活動の概略)
主な講義: 電子工学基礎、アナログ回路、半導体デバイス
略歴: NiASにて博士を取得後、東北大学大学院マイクロ・ナノマシニング研究教育センターでの研究・教育を経てNiASに。超先端電子技術機構(研究員)や東北大学未来科学技術共同研究センター(特任准教授)を兼任して現在に。
趣味: ツーリング(愛車はCB1100)
関連リンク: Love of Technology - 電子網膜で見えない世界を見える世界に!


梶原 一宏 / Prof. Dr. Kazuhiro Kajiwara

講師・博士(工学)

現代社会ではあらゆる機器に「電源」が組み込まれています。iPadのACアダプタや、パソコンの電源などです。この電源の小型・高効率化を研究は、これからの情報化社会において必要不可欠です。梶原先生は高効率スイッチング電源開発の第一人者で、様々な新たな整流手法を考え出しています。ゆくゆくは電源が意識しなくて良い程小さくなってしまうのが梶原先生が目指す世界です。

専門: パワーエレクトロニクス・電源回路設計(研究活動の概略)
主な講義: 電器製図、電気電子工学実験I,II
略歴: 長崎大学にて博士を取得し、NiAS教員に。
趣味: 将棋


宮副 文雄 / Mr. Fumio Miyazoe

助教

宮副先生はこのコースで唯一の「電気主任技術者」免許を持っているスタッフです。このコースでは実験科目を担当していて、とくに取扱いに注意しなければならない屋内配線や動力用配線の技術を教えてくれます。人々の安全には必要不可欠な技術です。工業高校の先生を定年退職したにもかかわらず、フルマラソンを毎年完走しているというすごい人です。

専門: 電気回路
主な講義: 電気電子工学実験
略歴: 長崎県立高等学校教員(工業)を定年退職しNiASへ。
趣味: フルマラソン


 

 退職された先生方